日本透析医学会雑誌
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Goodpasture症候群の1例
島田 誠直江 道夫石原 理裕内田 博仁船橋 健二郎門脇 昭一田澤 和之吉田 英機
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1995 年 28 巻 9 号 p. 1251-1257

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抄録

症例は65歳, 女性. 咳嗽, 発熱を主訴に約5か月にわたり肺炎, 気管支炎の診断のもとに加療を行っていたが, 腎不全を併発, 血液透析を行ったが2日後に強度の血痰を伴う急性呼吸不全を起こし, 急死した. 死亡直前に行った検査のうち血中抗基底膜抗体が陽性を示したため, 死後Goodpasture症候群と判明した. そこで今回我々は, Goodpasture症候群と症状との解析, また血液透析等との関連について検討してみたところ, 治療として約79%の症例で血液透析を行っており, そのうち約50%で死亡し, 先行症状として微熱を繰り返すような上気道感染が多いことが分かった. また生存例では, パルス療法またはセミパルス療法が有効であると思われた.

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