日本透析医学会雑誌
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急速進行性腎炎で血液透析導入となり, Tolosa-Hunt症候群を示した1例
加藤 満利子湯村 和子中村 紀子中村 修平野 信須藤 祐司荒井 純子二瓶 宏
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1995 年 28 巻 9 号 p. 1279-1285

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抄録

症例は59歳男性, 急速進行性腎炎により1990年3月より血液透析療法を施行している. 透析開始2年後より, 右眼痛を伴った眼球運動障害を示した. 脳血管造影で右内頸動脈の海綿静脈洞領域の狭窄を呈し, Tolosa-Hunt症候群を疑い, ステロイド薬投与し, 疼痛および脳神経障害の改善を認めた. 最近, Tolosa-Hunt症候群と血管炎との関連を示唆する報告もあり, 本例は興味深い症例と考えられた. 血液透析導入の原疾患が急速進行性腎炎であったこと, 以前肺出血の既往もあり, Wegener肉芽腫症の部分症として, Tolosa-Hunt症候群を示した可能性が考えられた.

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© 社団法人 日本透析医学会
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