日本透析医学会雑誌
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経口ビタミンD3ならびに静注ビタミンDアナログ製剤による二次性副甲状腺機能亢進症に対する層別治療の検討
清水 美保横山 仁古市 賢吾小林 元夫吉本 敬一岩田 恭宜清水 和朗坂井 宣彦和田 隆志高桑 浩安部 俊男越野 慶隆前川 正知藤岡 正彦潮木 保幸高澤 和也高枝 知香子竹田 慎一高枝 正芳橋本 直輝大田 聡石田 陽一
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2004 年 37 巻 3 号 p. 223-229

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抄録

維持血液透析症例における二次性副甲状腺機能亢進症に対する22-oxacalcitrlol (OCT) の投与量および骨代謝に与える影響を, intact-PTH (iPTH) で層別して検討した. 対象は金沢大学およびその関連施設の714症例より無作為に抽出したiPTHが150pg/mL以上, 血清補正Caが11mg/dL未満かつCa×P積が70mg2/dL2以下の59例 (男性40例, 女性19例, 年齢57.4±15.4歳) であり, iPTHにより3層 (I:150pg/mL以上300pg/mL未満, II: 300pg/mL以上500pg/mL未満, III:500pg/mL以上) に分類し, 各層それぞれ経口ビタミンD3 0.25μg/日 (IA), OCT 2.5μg (IB, IIA), 5μg (IIB, IIIA), 10μg (IIIB) 週3回の2群に分類した. 治療開始前, 治療開始4, 12週後および最終観察時 (平均19.7±7.8か月) での治療効果および骨形成マーカーの検討を行った. 血清iPTHは437±31pg/mLより最終観察時には256±28pg/mLへと低下した (p<0.001). OCT高用量投与群のiPTH値は治療開始4週後で有意に低下したが, III層では血清Caが有意に上昇した. 治療開始12週後ならびに最終観察時でのiPTHおよび血清Caには各層の2群間に差はなかった. 骨形成マーカーの検討では, 治療前III層のALP, 骨型ALP (BAP) およびオステオカルシン (BGP) はI層に比し高値であり, 治療開始12週後にはBAP, BGPの改善を認め, 最終観察時の平均ALP値は各層とも正常化した. 試験期間中, 血清リン値の変動は認められなかった. 以上より, iPTHによる経口ビタミンD3あるいはOCTを用いた層別治療アルゴリズムは, 急激な血清Ca値の上昇を招くことなくiPTHの低下ならびに骨形成マーカーの改善に有効と考えられた.

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© 社団法人 日本透析医学会
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