OECD の国際調査におけるICT 教育への関心

抄録

本研究では、OECDによる国際教員指導環境調査（TALIS）と学習到達度調査（PISA）より、わが国の現状を把握した。また、両調査を比較し、ICT教育への関心について分析した。その結果、わが国の初等・中等教育では、教員と児童・生徒のICT活用能力に乖離があり、現段階では、教育にICTが利活用されていない状況を明らかにした。

他国と比較すると教育のICT化が遅れているわが国であるが、デジタル教科書やタブレットPCを導入している他国がまだデジタル読解力調査等で成果を示していないことから、他国との遅れを取り戻すことは可能であると考察した。