日本デジタル教科書学会発表予稿集
Online ISSN : 2432-6127
日本デジタル教科書学会第10回年次大会
セッションID: 22A3
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22A(ルームA)
福井県における郷土数学としての現存算額の利活用の構想と実際-鯖江市東陽地区小・中学校におけるタブレット端末の利用を事例として-
風間 寛司
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抄録

本稿は,文部科学省の「GIGAスクール構想」において設置された児童・生徒のタブレット端末に,算額の画像データを保存し,算数・数学の学習,地域の学習において活用するための構想を立案した.算額とは,江戸時代から明治初期にかけて,神社仏閣等に算数・数学の問作を行い,問題文・答・解法をかいた額のことである.これを神社・仏閣等に奉納する習慣があった.特に本県においては,「絵付算額」が現存算額の半数以上を占めており,画像を探索する価値に着眼した.特に「教具としての活用」の中で,探索活動の道具として位置付け,1時間の出前授業におけるコンピュータに支援された学習の実際を観察によって分析する.児童・生徒が主体的に自身のタブレット端末を操作しながら,明治10年の算額を探索し,気付きを共有し,課題を生成する.その際のタブレット端末の活用の様相を分析し,その成果と課題を示す.

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