ICT支援員による小学校におけるプログラミング授業計画作成支援の事例報告

抄録

文部科学省が2018年に発表した「平成29年度ICT支援員の育成・確保のための調査研究成果報告書」においてICT支援員に求められるスキルの基準となる「スキル標準」が示された。本報告では、実際の学校現場において教員からの相談をきっかけに、ICT支援員（第1筆者）が授業計画作成支援をした事例をもとに、支援過程で検討した内容を、スキル標準に基づいて検証した。その結果、この事例はスキルレベル2に相当することがわかった。このことから、現状ではレベル2は常時求められる状況ではないが、教員のニーズは導入期から普及期への過渡期ではないかと考えられ、今後はスキル標準に基づき、普及期に入りつつある教育現場において、すべてのICT支援員が必要なスキルを取得し、知識を更新しつづけることが可能な仕組みを整えることが重要であると考える。