心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
循環器フォーラム2010 -不整脈薬物治療フォーラム-
心房細動を合併した心不全患者に対するデバイス治療(ICD,CRT治療)
栗田 隆志
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 31 巻 2 号 p. 208-210

詳細
抄録

心房細動(AF)を合併した心不全患者に対する心臓再同期療法(CRT)の有効性は,十分な房室伝導の抑制により改善すると考えられる.したがって,薬物治療あるいはアブレーションによる房室結節の抑制を積極的に行う必要がある.CRTによる心不全の改善は心房に生じたリモデリングを回復させ,AFの発生を抑制する可能性がある.また,自験例を対象とした検討から,AFは拡張型心筋症におけるelectrical storm(ES)発生のリスク因子であり,これに併せて加算平均心電図の陽性所見の有無を確認することで,ESの発生を正確に予測可能であることが示唆された.

著者関連情報
© 2011 一般社団法人日本不整脈心電学会
前の記事 次の記事
feedback
Top