心電図
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循環器フォーラム2011 不整脈薬物治療フォーラム
心原性脳塞栓症予防のパラダイムシフト
是恒 之宏
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2012 年 32 巻 2 号 p. 202-204

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抄録
心原性脳塞栓症は心房細動などの基礎心疾患が原因で形成された血栓が脳動脈を閉塞させる疾患で,病巣が広範囲にわたり重症化することが多い.心原性脳塞栓症の予防には抗血栓療法が重要であり,抗凝固剤ワルファリンがその中心である.しかし,ワルファリンによる抗凝固療法は有効性が高い一方で出血リスクも高く,食事や併用薬との相互作用も懸念されるなど,安全性や利便性に関する指摘もある.近年,ワルファリンに代わる新規抗凝固剤として経口抗トロンビン剤が発売され,また,FXa阻害剤の開発が進んでおり,今後,心原性脳塞栓症予防のパラダイムシフトが期待される.
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© 2012 一般社団法人日本不整脈心電学会
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