心電図
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第29回日本心電学会学術集会 学術諮問委員会提言シンポジウム 抗血栓治療薬の現状と未来
2.実臨床の現場における心房細動患者に対する抗血栓薬処方の現状―伏見心房細動患者登録研究より―
赤尾 昌治小川 尚益永 信豊山下 侑吾濱谷 康弘高林 健介鵜木 崇石井 充井口 守丈中島 康代小坂田 元太阿部 充江里 正弘全 栄和和田 啓道長谷川 浩二
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2013 年 33 巻 1 号 p. 32-39

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抄録
【背景】我が国の心房細動(AF)患者数は増加傾向にあり,有病率は0.6~0.8%程度といわれる.われわれは人口28万人余を擁する京都市伏見区にて,AF患者の全例登録を目指す伏見心房細動患者登録研究を2011年3月より開始し,2012年8月末現在,すでに人口の1%を超える3,277例を登録した.AF患者の心原性脳塞栓予防を目的とした抗凝固療法には,長い間ワルファリンが使われてきたが,新規抗凝固薬が登場して治療法の変革が期待されている.【結果】登録時データを解析したところ,抗凝固薬は1,668例(50.9%)に,ワルファリンは1,596例(48.7%)に投与されていた.新規抗凝固薬のダビガトランは,大半の症例が本剤発売前に登録されたため,72例(2.2%)にとどまった.抗血小板薬は983例(30.0%)に処方され,うちアスピリンが849例(25.9%)であった.ワルファリン処方率は,CHADS2スコアの上昇とともに増える傾向が見られたが,スコア0点でも30.8%に投与されており,スコア4点以上でも59.0%にとどまっていた.アスピリンはどのスコア階層においても20~30%に処方されていた.ワルファリン処方率は年齢とともに上昇するが,80歳を超えるとむしろ低下し,また発作性に比べて永続性症例で処方率は高かった(発作性34.2%,永続性62.0%).CHADS2スコア構成要素のうちでは,心不全と脳卒中が存在するとワルファリン処方率が高く,逆に高年齢,高血圧,糖尿病で低い傾向が見られた.【結論】実臨床の現場において,AF患者に対するワルファリン処方率は低く,適正に使用されているとはいいがたい.今後,新規抗凝固薬の登場による処方動向の変化を追跡していきたい.
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© 2013 一般社団法人日本不整脈心電学会
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