抄録
高位右房電位幅 (Aw) による心房受攻性 (AV) の評価の問題点を検討した.心房細動 (Paf) 群と対照群各35例ずつで, repetitive atrial response (RAR) , %maximum atrial fragmentation (%MAF) , fragmented atrial activity zone (FAZ) , Awの早期刺激間隔短縮に伴う変化の時定数 (τ) , 右房有効不応期 (RAERP) を測定比較した.その結果, RARとRAERPによるAVの評価は困難であったが, %MAF, FAZ, τはPaf群で有意に延長を示し (各p<0.01) , AVのよい指標であった.しかし, RAERPの長い症例においては%MAF, FAZはAVを過小評価する可能性があった.τのAV評価におけるRAERPの影響は少なかったが, 測定不能例が全体の29%存在し, この中にはAVを有する例と認めない例が混在し, τによる両者の鑑別はできなかった.また, これらの指標の敏感度と特異度は%MAFとFAZとτを組み合わせた際に最も良好であった.以上から, AwによるAVの評価には%MAF, FAZ, τの相補的使用が必要と考えられた.