心電図
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スーパーインポーズ処理による虚血性心電図変化の評価法の開発および応用
原 正壽
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1991 年 11 巻 4 号 p. 396-407

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抄録
Holter心電図法の解析において, AVSEP方式による対話形式が主流となっているが, 解析結果の信頼性が高い反面, 専門医が解析中に長時間拘束されるという欠点がある.また自動解析方式は, 信頼性が十分とはいえない.著者は, 判定結果の信頼性を高めつつ再生処理の迅速化, 省力化を実現するために, Superimposed Presentation of the Averaged Electrocardiographic Signals (SPAES) を考案した.心拍, STトレンドグラムとともに, その1時間分の幅に一致して, 10分間ごとのスーパーインポーズ波形を1ブロックとして, 6ブロックを横に設け1時間分を表示した.各ブロックの中に心電図波形の異常がみられた場合, 第2フォーマットである「波形トレンドグラム」により, その経過をP, QRS, Tの各波形トレンドグラムとして記録し判定した.本方式により再生処理後の一括点検および診断を容易とし, 処理の迅速化と判定の信頼性をともに実現した.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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