心電図
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ホルター心電図法による, 単発時と連発時の心室性期外収縮連結時間からの心室性期外収縮発生機序の推定
三上 雅人三国 谷淳福士 智久村山 晋佐々木 直裕佐々木 正則東山 明弘藤野 安弘小野寺 庚午大池 弥三郎
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1991 年 11 巻 6 号 p. 715-723

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抄録
心室性期外収縮 (VPC) 単発時と連発時の各連結時間の比較からその機序を推定する方法について検討した.持続性心室性頻拍 (SVT) 症の患者21例を電気生理学的検査所見からreentry群 (Re群: 13例) , triggered activity群 (TA群3例) , 機序不明群 (5例) の3群に分類し, ホルター心電図でSVTと同一波形と考えられるVPCの連発が24時間記録で10回以上認められた14例のVPC単発時と連発時の連結時間ならびに先行洞周期を測定した.Re群 (7例) の連結時間は単発時の594.8±207.3msecから連発時には613.9±218.3msecと延長し (p<0.01) , TA群 (n=3) では単発時の589.0±70.3msecから連発時には541.2±80.3msecと短縮した (p<0.01) .各症例の検討でもRe群は連発時には連結時間が長い症例が多く, TA群では短い症例が多かった.また, 機序不明群には長い症例, 短い症例が存在した.
以上より, VPC単発時と連発時の連結時間からVPC発生機序の推定が可能と考えられた.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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