心電図
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電位依存性イオンチャネルの構造と機能
中山 仁
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1995 年 15 巻 2 号 p. 99-105

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抄録

電位依存性イオンチャネルのいくつかが相次いでクローニングされたことが引き金となって, 精力的な研究が展開された.その結果, チャネル分子の機能をその構造から論じることが可能になりつつある.「膜電位に依存したチャネルの開閉によって, 特定のイオンが選択的に膜を透過する」と特徴づけられる電位依存性イオンチャネルの基本機能は, 電位センサー部, 活性化ゲート部, 不活性化ゲート部, およびイオン選択性フィルター部によって担われると考えられるが, これらの構造部がどんなものか, 次第に明らかになってきた.またこれらの構造部の一部は, Ca拮抗薬や神経毒の結合部位と密接なつながりをもつこともわかってきた.この分野の進歩のようすを概説する.

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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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