心電図
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室房同時ペーシング下心室早期刺激法が室房伝導路の解析に有用であった稀有型房室結節リエントリー性頻拍の1例
梅谷 健小森 貞嘉森 真由美木村 英昭望月 淳石原 司佐藤 健司井尻 裕田村 康二
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1995 年 15 巻 4 号 p. 348-355

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抄録
64歳, 女性.10年前より1分から1時間持続する動悸を自覚.1993年6月, 5時間以上動悸が持続し, 近医受診.稀有型房室結節リエントリー性頻拍症 (以下uncommon AVNRT) を疑われ, 精査目的にて当科入院となった.頻拍時心電図は心拍数125拍/分, Narrow QRS, Long RP'であった.通常の電気生理学的検査では房室結節の二重伝導路は証明できず, また再現性をもって室房伝導を確認できなかった.室房伝導の解析, 頻拍誘発を目的に室房同時ペーシング下心室早期刺激法を施行した.同方法にて伝導時間の長い (420~640msec) 室房伝導が確認され, 再現性をもってuncommon AVNRTの誘発が可能であった.伝導時間の長い逆伝導路を有するuncommon AVNRTの解析に室房同時ペーシング下心室早期刺激法が有用であったので報告する.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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