心電図
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薬剤抵抗性の房室結節二重伝導路を有する房室回帰性頻拍に対し房室接合部心筋焼灼術を試みた2症例
國本 聡渡辺 一郎斉藤 穎小島 利明神田 章弘福井 利章近藤 一彦高橋 義和笠巻 裕二楊 新春梶田 潤一郎小沢 友紀雄上松瀬 勝男
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1995 年 15 巻 4 号 p. 356-368

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抄録
二重房室結節伝導路を有する難治性房室回帰性頻拍 (AVRT) と心房粗動を有する1症例およびDDDペースメーカー植え込み後の薬剤抵抗性AVRTの1症例に対して完全房室ブロックの作成を目的として高周波力テーテルアブレーションによる房室結節の焼灼を試みた.fast pathwayの焼灼によりヒス束電位図上のAH間隔は約2倍に延長したがAVRTを予防できず, またそのレートもアブレーション施行前と同じであった.そこで後者ではslow pathwayに対するアブレーションを追加したところ一過性に完全房室ブロックとなり, 慢性期には1: 1伝導に戻ったがPQ間隔はfast pathway焼灼後よりさらに延長し, 無投薬下でAVRTの再発はみられない.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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