心電図
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第4回不整脈薬物治療フォーラム
上室性不整脈を認めるアスリートに対するピルジカイニドの効果
祖父江 嘉洋奥田 健太郎内山 達司渡邉 英一加藤 千雄可児 篤尾崎 行男菱田 仁
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2007 年 27 巻 6 号 p. 637-638

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抄録
上室性不整脈を認めるアスリートにおいて, ピルジカイニドが有効であった2症例を経験した.症例1は46歳, 男性.10年前より週3回程度, 水泳と重量トレーニングを行っている, 数年前より運動終了時に動悸を自覚, ホルター心電図にて発作性心房細動 (AF) を認めた, Upstream治療としてARBを投与するも, AFおよび上室性不整脈は抑制できなかったが, トレーニング前にピルジカイニド50mgを頓用することで改善を認めた.症例2は46歳, 男性.10年前より週3回程度の重量トレーニングを行っている.1年前よりトレーニング後に動悸を自覚.ホルター心電図にて心房期外収縮 (PAC) を認めた.ピルジカイニド50mg頓用後にトレーニングを行ったがPACは抑制できず, 150mgに増量し改善を認めた.アスリートに合併する上室性不整脈の予防にはピルジカイニドが有効であると考えられた.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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