心電図
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本邦におけるBrugada症候群に対する電気生理検査の意義および方法の調査結果
横山 泰廣高木 雅彦相原 直彦青沼 和隆平岡 昌和
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2007 年 27 巻 Suppl4 号 p. 14-20

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抄録

特発性心室細動研究会では平成18年10月に本邦におけるBrugada症候群に対する電気生理検査 (EPS) 施行のアンケート調査を行い, 全国63施設より結果を回収した.EPSは, 右室心尖部と右室流出路の2ヵ所から2種類の基本刺激周期でS3S4までの心室期外刺激を行い, 最小刺激間隔はSIS2が有効不応期まで, S2S3が180msecまで, S3S4が200msecまでとする施設が多かった.71%の施設は心室頻回刺激も施行していた.EPS陽性判定は心室細動誘発のみとする施設は21%にとどまり, 79%の施設は心室細動に加えて持続性単形性心室頻拍, 非持続性多形性心拍も陽性と判定していた.多くの施設はEPSの結果と臨床症状, 家族歴を組み合わせて植込み型除細動器適応を判断していた.本アンケートにより本邦におけるBrugada症候群に対するEPS施行の現状の―端が明らかとなった.

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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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