心電図
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Holter心電図法によるSVPC解析の信頼性の検討
古屋 秀夫田辺 晃久吉川 広五島 雄一郎
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1985 年 5 巻 6 号 p. 779-783

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抄録
上室期外収縮 (SVPC) に対する抗不整脈薬効果の評価法を確立するため, Holter心電図法を利用し, 信頼性が高く能率的な方法を見い出す検討を行った。
20例のSVPC患者で, 種々の計測法によるSVPC数の測定, 並びに圧縮心電図による実測SVPC数を求め比較した。Avionics社製DCG7による自動解析は実測値と正相関 (r=0.701, P<0.001) を認めたが, 50%以上の誤差が45%の例にみられた。1日に3分間計測は実測値と全く相関がなかった。1時間毎に3分間計測では実測値と正相関 (r=0.730, p<0.001) を認め, 50%以上の誤差は20%の例でみられたのみであった。15分毎に3分間計測では実測値と著明な正相関 (r=0.957, p<0.001) を示し, 50%以上の誤差例はなく, 10%以上の誤差は20%の例でのみみられた。
1時間毎に3分間計測は自動解析より信頼性が高く, 大まかな傾向をみるのには有効であるが, 抗不整脈薬の効果判定を行うのには, 15分毎に3分間計測が望ましいと思われた。
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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