Aprindine (AP) の心室性期外収縮 (VPC) および上室性期外収縮 (SVPC) に対する臨床効果をdisopyramide (DP) を対照薬とする多施設二重盲検群間比較試験により検討した。
APは1回20mg, DPは1回100mgをおのおの1日3回, 2週間経口投与し, VPCではホルター心電図を, SVPCでは3分間心電図を中心に評価した。対象はVPC200例 (AP群100例, DP群100例) , SVPC75例 (AP群39例, DP群36例) であった。VPCについては, 全般改善度, 有用度ともにAP群の方がDP群より有意に優れており, 安全度では両群間に差がなかった。一方, SVPCでは, 全般改善度, 安全度, 有用度に関し両群間に有意差はなく同等と考えられた。副作用ならびに臨床検査値の異常変動の発生率は, 両群間ほぼ同様であり重篤なものはみられなかった。
以上より, aprindineは心室性期外収縮に対しdisopyramideより優れた有用性を有し, 上室性期外収縮にもそれとほぼ同等に有用であると結論された。
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