心電図
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VVIペースメーカ植込み患者における運動時QT変化の検討―VTIペースメーカの適応と限界について―
小田 栄司山本 朋彦前田 和夫相沢 義房荒井 裕柴田 昭
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1985 年 5 巻 6 号 p. 807-813

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抄録
VVIペースメーカ植込み患者9例で運動時QT間隔の変化を検討し, 以下の結果を得た。 (1) PP間隔が全例一様に短縮したのに対し, QaT間隔*の変化は症例による差異が大きく, 運動開始後1分間はわずかに延長する傾向を示し, 最大運動時または運動中止後1分で有意な短縮を示した。 (2) QaTまたはQT間隔の短縮とPP間隔の短縮との間には有意な相関をみとめなかった。
従って, QaT間隔は必ずしも運動時至適心拍数の指標とはいえず, これを応用したVTIペースメーカの適応は, 個々の症例で運動時QaT間隔の変化を検討した上で決めるべきであろうと考えられた。
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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