抄録
持続型心室頻拍 (VT) の10例と, 多形性心室頻拍1例において, フレケナイドの効果を検討した.全例, コントロールの電気生理学的検査において, VTが繰り返し誘発可能であった.フレケナイド投与後, 1例は食欲不振のため服薬3日目で中止し, 他の2例では, VTの自然発作をみたため, 電気生理学的検査は行わず, 他剤による治療に移行した.
従って, 電気生理学的検査による薬効判定は単形性VTでは7例で行い, 4例でVTが誘発された.この4例と, 自然発作を認めた2例の計6例は無効と判定したが, フレケナイド投与中のVTレートは, 非投与時の197±23/分から146±32/分へと有意に減少していた (n=6, p<0.01) .3例の単形性VTと1例の多形性VTでは, 電気生理学的検査で誘発不可能となった.このうち1例は, プロカインアミドとの併用例であった.従って, 約1年間で試みたVT11例中3例に単独投与で, 1例で他剤との併用で本薬剤の有効性を確認し得た.