抄録
ソフトウェア技術者には,高品質・高効率のものをタイムリーに提供する開発技術と,資源の配分・計画・管理を行なうプロジェクト管理技術の両者を,理論的に深く,かつ,実務上柔軟に対応する能力とが要求される.長期型の企業内研修コース「SEP:フトウェアエンジニアリングプロジェクト教育」は,知識主導型産業構造に対処すべく進化して来た.本論文では,SEPを基礎付けているソフトウェアエンジニアリングの技術体系,カリキュラム,学習プロセス,および,ソフトウェアハットと呼ばれるロールプレイ型のプロジェクト演習の概要について述べ,知識主導社会における技術伝承・蓄積のメカニズムの中での教育のはたす役割について論ずる.