2000 年 48 巻 1 号 p. 45-50
名古屋大学工学系研究科では,創造性育成教育の一環として「高度総合工学創造実験」を,学部4年生,前期課程の大学院生を対象に試行して4年目になる.この特長は,企業の指導的立場にある技術者・研究者がDirecting Professor(DP)として指導し,実社会の課題に対して,異なる専攻分野の学生がグループになって自主的な調査・実験により解決策を提案する.平成10年度は,受講生,就職した過去の受講生にアンケート調査を実施して,その教育効果を調べた.その結果,通常の講義と全く異なる上記の特長に対する評価が高く,特に専攻の異なる人の意見や,企業人の指導に新鮮な感動を覚えるようで,ほとんどの人が授業内容を支持していた.