抄録
本研究は,女子スポーツ選手の初経遅延に関して,その評価基準を構築するためにウェーブレット補間法により女子スポーツ選手群と一般女子群(対照群)における身長のMPV(Maximum Peak Velocity:思春期最大発育速度)年齢を特定し,先ず,対照群における初経年齢と身長のMPV年齢の差(ズレ:interval)を求め,その差における5段階平均値評価を考案する.さらに,対照群における身長のMPV年齢に対する初経年齢の回帰分析を行い,1次から4次までの回帰多項式を構成し,最適な回帰多項式を求める.そして,5段階平均値評価、回帰評価に運動選手の初経年齢と身長のMPV年齢を適用し,初経の遅延を判定することにより判定基準構築の妥当性を論議しようとしたものである.その結果,平均値,回帰評価の両方法とも有意な差は示されなかったが,しかし,個々人の初経遅延判定には回帰評価の妥当性が示唆された.そこで,スポーツ選手に初経遅延評価を適用した結果,ソフトテニス,陸上競技,バレーボールは初経遅延を生起し易い場合と推測された.