抄録
保育士の流行性ウイルス感染症への意識や対策の実情に関する報告はなく,ワクチン接種啓発における自治体病院による支援に関する報告も皆無である.今回,自治体病院の感染対策チームが保育施設の保育士を対象に研修会を実施し,アンケート調査により現状把握を行った.その結果,保育士自身の罹患およびワクチン接種歴の把握は不十分であり,保育士の抗体価を一元管理している施設は15%と低かった.また園児のワクチン接種歴の把握や未接種時の保護者への指導の割合は,入園時と比較し入園後に低下することが明らかとなった.一方,研修会3ヶ月後のアンケート調査において流行性ウイルス感染症への対応に変化を認めたことから,今回の支援は有効であったと考えられた.