環境感染
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MRSA, 腸球菌, O157, セラチア, 緑膿菌およびB. cepaciaに対する消毒薬の最小殺菌濃度 (MKC) と手指消毒除菌効果
辻 明良李 秀華宮本 圭松嵜 英士宇良 俊二遠藤 英子
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2002 年 17 巻 3 号 p. 268-274

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抄録
1. 各種細菌 (6菌種48菌株) に対する手指消毒薬の最小殺菌濃度 (MKC), 手指消毒除菌効果及び手指消毒による手荒れについて検討した.
2. 各消毒薬のMKCは検討した菌株を短時間で殺菌し, その値は常用使用濃度以下であった. しかし, クロルヘキシジン製剤ではS. marcescens, B. cepaciaなどで大きな値を示し, 作用時間を長くすることにより小さい値となった.
3. 手指消毒除菌効果は, クロルヘキシジン製剤でもっともよく, 次いで, ヨードホル製剤, トリクロサン製剤の順であったが, すべての消毒薬が95%以上の高い除菌率を示した.
4. クロルヘキシジン製剤, ヨードホル製剤による手荒れ度は消毒回数が増えるに従い上昇した.
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© 日本環境感染学会
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