1994 年 9 巻 2 号 p. 20-23
食塩水の電気分解により得られる電気分解産物 (電解水) の殺菌効果について検討した.残留塩素濃度3.6PPmで1分間, 接触させるとmethicillin-resistant Staphylococcas aureus (MRSA) をはじめ各種細菌を死滅させた. しかし有機物が共存するとその効果は著しく低下した. 試作した装置は, 用時, 電気分解により次亜塩素酸を作ることができ, これを水道水で必要な濃度に希釈して給水栓から供給できるので, 流水式手洗い消毒システムとしての利用を考え, 短時間接触での効果を調べた結果, 5ppm, 5秒間ですべての菌を死滅させることがわかり, 流水式手洗い消毒に有効であると思われた.