Japanese Journal of Endourology
Online ISSN : 2187-4700
Print ISSN : 2186-1889
ISSN-L : 2186-1889
Endourology
PrestentingによるTUL成績の向上
木村 元彦志村 尚宣
著者情報
キーワード: TUL, prestenting, 治療成績
ジャーナル フリー

2014 年 27 巻 1 号 p. 186-192

詳細
抄録
 TULの術前に予めステントを留置(prestenting,以下pS)することが,治療成績の向上につながるか検討した.
 2010年から2012年にかけて171名(pSなし133例とpSあり38例)にTULを行った.結石長径の中央値はそれぞれ8mm,9mmであった.pSあり38名がステント留置となった理由は感染26例,前回TUL失敗例10例,より末梢側の結石のTUL後が2例であった.
 腎・上部尿管結石の完全排石(率)はpSなし40/64例(63%),pSあり24/29例(83%)(P=0.051) で, 中・下部尿管ではpSなし66/69例(96%),pSあり9/9例(100%)であった.多重ロジスティック回帰分析では,結石部位とpSの有無がTULの完全排石についての独立予後因子となった.
 pSはTULに際して全例ルーチンに必要なものとはいえないが,pSを行うことで腎・上部尿管結石の治療成績が向上することが示唆された.
著者関連情報
© 2014 日本泌尿器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top