Japanese Journal of Endourology
Online ISSN : 2187-4700
Print ISSN : 2186-1889
ISSN-L : 2186-1889
ESWL
上部尿路結石症に対する治療の変遷
−機器 (EDAP LT-02x, i-Move) 2台体制の治療成績−
林 睦雄岡 清貴井上 勝己
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 31 巻 1 号 p. 113-118

詳細
抄録

 上部尿路結石治療の変遷を見ると共に, ESWL機器 (EDAP LT-02x, i-Move) 2台体制による治療成績を検討した. 対象は2014年から3年間の2台併用群1564例 (総治療回数3731回, LT-02x 2,388回, i-Move 1,343回) と, それ以前3年間の LT-02x 単独治療 (対照群) を比較した. 治療後3ヵ月の消失率, 有効率 (4mm以下の残石) は84%, 98%, 対照群と比べ有効率で有意差を認め, 腎結石で顕著であった. 治療回数, 補助手段も併用群で少なくin situ治療が増加した. 合併症は重症感染症3例, 腎被膜下, 周囲血腫4例を認めた. 単結石での機種別成績は, 両機種に差はなかったが, i-Move群にsizeの大きい症例が多かった.

 2機種併用治療はLT-02単独治療に比べ, 治療回数の減少, 補助手段の減少, 成績の向上が認められた. CT値が高く大きな結石は, i-Moveで砕石後LT-02xで細片にし消失率を上げる努力と, 腎被膜下血腫など副作用に注意が必要である.

著者関連情報
© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top