2018 年 31 巻 1 号 p. 2-8
近年, 前立腺癌に対するロボット支援根治的前立腺全摘除術は泌尿器科医にとって日常診療の一部となってきた. 前立腺全摘除術は前立腺癌の根治を目的に実施するが, 術後尿失禁や勃起機能不全などの術後QOL低下のリスクを伴った手術でもある. ロボット手術の恩恵によりこれらの術後QOL低下のリスクは低減したものの, 適切な術式選択と術者の技量が非常に大切である. 本稿では, RARPにおけるTrifecta達成のための陰茎海綿体神経温存術式の適応と基本手技について概説する.