2021 年 34 巻 2 号 p. 342-349
【目的】当院のロボット支援下腎部分切除術 (RAPN) 初期101例について検討する.
【対象と方法】平均年齢 : 61.1歳. 男性72例/女性29例, 患側 : 右53例/左48例, 腫瘍サイズ中央値 : 2.4 cm, 臨床病期はcT1a : 91例, cT1b : 10例, 平均RENALスコア : 6.3点. 術者は5名, 第2-5術者の手術には第1術者がプロクターとして全例関与した.
【結果】手術時間 (中央値) : 249分, コンソール時間 (中央値) : 183分, 温阻血時間WIT (中央値) : 19分, 出血量 (中央値) : 50 mL. 周術期合併症は術後出血6例, 尿瘻1例, ガス塞栓1例. 切除断端はすべて陰性. Trifecta達成は全体で82.2%, 第1術者と第2-5術者ではそれぞれ90.9%, 71.7%であった.
【結論】Trifecta達成は全体で82.2%と諸家の報告と遜色ないが, 第1術者と第2-5術者ではTrifecta達成に差があり, 今後の課題がみられた.