救急救命士ジャーナル
Online ISSN : 2758-8459
Print ISSN : 2436-228X
調査・報告
四年制大学救急救命学科に所属する学生の研究に対する意識と今後の課題についての検討
黒﨑 久訓福岡 範恭
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キーワード: 救急救命士, 研究, 教育
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2022 年 2 巻 3 号 p. 131-135

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抄録

【目的】四年制大学に在学する学生の研究に対する意識について調査し,学生教育における研究のあり方に関する課題について検討する。【方法】四年制大学救急救命学科の学生195名を対象に無記名のWEBアンケートを実施した。アンケート内容は,6項目からなる研究や統計学に関する質問とし,その結果について統計解析を行った。【結果】172名から回答を得た。回答者のうち,40.7%が「今後研究を行いたい」と回答し,その理由としてもっとも多かったのは,「研究を行う能力は救急救命士にも求められると思う」であった。反対に,29.7%の学生が「研究を行いたいと思わない」と回答し,「研究は難しそう」が最多の理由であった。また,研究を行いたいと思うと回答した学生ほど,有意に統計学を学ぶことに興味があり(p<0.001),将来的な大学院進学と(p<0.001),教育者としての道を考えていた(p<0.001)。【結論】4割を超える学生が,研究を行うことに対する肯定的な考えをもっていた。

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