2011 年 14 巻 3 号 p. 421-425
目的:北里大学病院では2008年よりRespiratory Support Team(RST)を構成し,院内の人工呼吸器装着患者の診療と安全管理をサポートしている。RSTのラウンドの経験から本邦におけるRapid Response System(RRS)の構築方法を検討した。方法:RSTラウンド記録から,前日のラウンドに比べ,心拍数(HR),収縮期血圧(SBP),呼吸数(RR),経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2),体温(BT),動脈血血液ガス分析(BGA),胸部レントゲン写真(XP),人工呼吸中の患者に限り1回換気量(TV),最大吸気圧(PIP)のいずれかに状態悪化と判断したか,異常と判断したうえで行った処置・対策件数を調査した。結果:処置。対策のうち人工呼吸器系のものは126件,挿管介助・人工呼吸器導入は18件,挿管チューブ・吸引関連は57件,その他の処置・対策は64件であった。このうち43件(16%)はHR,SBP,RR,SpO2,BT,BGA,XP,TV,PIPのいずれかに状態悪化と判断し処置を行った。状態悪化と判断した指標の延べ件数は,SpO2 28件,HR 9件,BP 9件,RR 26件,BT 2件,TV 9件,PIP 4件,BGA 14件,XP 8件であった。考察:今回の調査の結果より,われわれがバイタルサインなどに異常をとらえ処置する場合,経皮的動脈血酸素飽和度や呼吸数の異常をとらえ処置をしていることが多かった。心停止になる前のバイタルサインの異常に気づき行動できる側面のあるチームが必要と考えられる。