救命救急センター入院患者の使用薬剤の種類は多く,用法・用量も多岐にわたる。とくに注射薬の使用頻度が高く,薬剤師が活動することは医薬品適正使用のために重要な業務となるため,当院薬剤部では2008年6月より救命救急センターにおいて薬剤管理指導業務を開始した。今回は薬剤師がかかわった情報提供の内容を解析し,今後必要とされる情報提供について検討を行った。期間は2008年6月からの2年間で,情報提供内容は10項目に分類し,その総件数は374件であった。内訳は,TDM・投与設計63件,重複投与61件,用法・用量57件,処方不備46件,安定性・配合変化41件,薬剤選択32件,相互作用28件,処方依頼25件,副作用5件,その他16件であった。現在は提供した情報を分析し,医師・看護師が必要な情報を薬剤師から発信している。今後も提供した情報を分析し,救急領域での医薬品適正使用が行える情報提供に努めることがチーム医療における薬剤師の責務となる。