日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
原著
救急隊によって評価されたバイスタンダーCPRの質に関するパイロット検討
関根 和弘田中 秀治田久 浩志
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 19 巻 4 号 p. 586-591

詳細
抄録

目的:バイスタンダーCPR(以下,ByCPR)の質の定義を作成前後でByCPRの実施率と質の変化を確認した。対象:N市消防管轄において,1999年1月から2007年末までに発生した941件の心肺停止症例のウツタイン様式データを検討した。方法:1999年から2002年までのByCPRの有効性を確認せず,応急手当を実施した場合ByCPRありとしていた時期をA期間,有効なByCPRの定義付けを実施した2003年から2007年までをB期間とし,A期間・B期間を後ろ向きに検討した。結果:救急隊員が現場でByCPRを確認し質の定義付けを実施したB期間では,それ以前のA期間と比較してByCPR実施率は有意に低下した(p<0.05)。心拍再開率も同様にB期間で低値であった(p<0.05)。一方,心拍再開した症例ではB期間の方が1カ月生存率は高値であった。結語:ウツタイン様式のデータを分析するうえでは,救急隊がByCPRの質を定義する必要性がある。

著者関連情報
© 2016 日本臨床救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top