日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
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視点・論点
救急医療における看護婦(士)の役割
—指令員の行動変化からの一考察—
披田野 啓子森川 知美三上 剛人五十嵐 美恵子中村 宏治松原 泉杉林 晴彦上浦 慎司
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1999 年 2 巻 4 号 p. 450-453

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抄録

救急医療はプレホスピタルと病院内医療の連携で成り立っている。そのなかで,プレホスピタルケアは重要な役割を担っている。救急看護婦(士)が指令員の119番通報の対応から始まるプレホスピタルケアという新たな認識をもち,指令センターの見学を行った。看護婦(士)は指令員の119番通報の対応に看護の視点からかかわり,指令員はその専門性に危機介入という役割を担っていることを知った。救急医療を担う各分野の人々がその専門性を高めているなか,救急医療における看護婦(士)の役割について考察した。その結果,看護婦(士)は臨床における専門性を高める努力はもとより,危機状態にある患者・家族が身体的・精神的にも順調に危機回避プロセスを経ていくために,その専門的視点からプレホスピタルケアにかかわっていくことも役割であると考える。

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© 1999 日本臨床救急医学会
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