日本臨床救急医学会雑誌
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原著
救急隊による病院前での12誘導心電計の活用と教育
大谷 浩史, 田中 秀治, 牧 亮, 田久 浩, 張替 喜世一, 植田 広樹, 曽根 悦子, 匂坂 量
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2017 年 20 巻 6 号 p. 703-711

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抄録

背景:ST上昇型心筋梗塞に対する病院前標準12 誘導心電計(Pre-hospital 12 lead electrocardiogram,以下,PH-ECG)の活用は,治療時間を短縮し死亡率を減少させるが,わが国におけるPH-ECGの使用率,教育の普及率および内容に関する具体的な報告はない。目的:PH-ECGに関する実態調査を行い,救急隊における12誘導心電計の使用状況について調査すること。また,教育施設におけるPH-ECG教育の現状とその問題点を抽出し分析すること。方法:選択した全国の104消防機関,38の民間救急救命士教育施設へそれぞれアンケートを送付し,回答を得た。結果:PH-ECGを使用していると回答したのは49.3%であった。PH-ECGの使用理由では,急性冠症候群の鑑別がもっとも多く(34/34),地域メディカルコントロールによる推奨がもっとも少なかった(13/34)。また,PH-ECGの活用を指導している教育施設は4施設(18%)に留まった。結論:臨床におけるPH-ECGの普及率の増加に比べ,教育施設ではその普及が十分でなかった。今後,地域内でのPH-ECG使用のためのシステムの構築と,その教育が不可欠である。

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© 2017 日本臨床救急医学会
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