日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
原著
救命救急センター常駐薬剤師によるフェニトイン処方支援の効果
田中 宏明西 圭史大野 尚仁山口 芳裕篠原 高雄
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 22 巻 4 号 p. 559-566

詳細
抄録

抗てんかん薬の一つであるフェニトイン(以下,PHT)は,非線形の薬物動態を示し,有効域も狭い。今回,杏林大学医学部付属病院高度救命救急センターにおけるPHTの投与に対する薬剤師の処方支援の影響を検証するため,常駐薬剤師の処方支援前後の変化について比較検討を行った。適切な採血タイミングで血中濃度を測定していたのは支援前37例(測定例の71.2%),支援後23例(同74.2%)であった。また,複数回の濃度測定を必要とした症例のなかで,治療中に有効域を逸脱した症例は,支援前15例(75.0%)に対して支援後3例3%)であった(p<0.05)。救命救急センターで対応することの多いてんかん重積状態や他剤無効例,他院からの継続例などの,とくに約2週間以上の継続投与例に対して,薬剤師が処方支援を行うことにより治療域からの濃度逸脱が減少し,より適切な投与が可能になると考えられた。

著者関連情報
© 2019 日本臨床救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top