日本臨床救急医学会雑誌
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原著
脳梗塞治療法の進歩と脳卒中・循環器病対策基本法施行に対応した群馬PSLSコースの改訂
谷崎 義生松本 正弘梅澤 厚志朝倉 健甲賀 英明栗原 秀行倉金 寛政坂上 勉高澤 大悟美原 盤
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2021 年 24 巻 1 号 p. 16-27

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抄録

目的:群馬県ではPSLSコース開催,t-PA施行可能病院の明確化,救急搬送脳卒中傷病者の事後検証などを継続し,救急隊活動の質向上に努めてきた。脳卒中・循環器病対策基本法が2019年12月1日施行され,それに対応してPSLSコースを改訂,現状の課題を検討した。結果:救急隊の脳卒中判断の質的評価は,感度82.5%,特異度97.2%と良好で,脳梗塞治療法進歩に対応したスクリーンとしてELVOスクリーンを導入した。同スクリーン研修会と同スクリーンを導入した最新版PSLSコースでも,テスト結果は受講後に有意に向上した。結論:最新版コースは,脳梗塞治療法の進歩と法律の施行に対応した教材であり,同教材を使用してCOVID-19蔓延期に対応した指導救命士を中心にして実施する少人数の研修も可能であることが強く示唆された。

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