2023 年 26 巻 5 号 p. 614-621
救急領域での処方入力支援の報告は少ない。りんくう総合医療センターの救命救急センター・集中治療室では,薬剤師による定期処方入力支援PBPM(protocol based pharmacotherapy management)を2021年8月より開始している。本PBPMでは,入室8日目以降の患者を対象に医師と薬剤師が協働して定期処方の妥当性を評価し,薬剤師の処方入力支援を可能としている。処方入力支援を行った薬剤のうち中止された薬剤は15.5%にとどまっており,中止されたものの多くは,重症領域で起こり得る薬剤および原因であった。また,PBPM前後で医師への投与薬剤の意図確認と常用薬の再開の介入が有意に増加しており,従来以上に常用薬や患者の投与中薬剤の妥当性を注視することとなったと考えられた。以上から,救急領域において処方入力支援PBPMは,患者の薬物療法の適正化に貢献することが示唆された。