日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
集中治療室専従薬剤師の早期介入がセフメタゾール関連ビタミンK欠乏性凝固異常の重篤化回避に寄与した可能性を示す1例
佐藤 優衣大森 俊和米内 洸磯部 賢樹森 奈央渡部 和玄網木 学
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2026 年 29 巻 2 号 p. 169-173

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抄録

N-methyl-tetrazolethiol(NMTT)基をもつセフメタゾール(CMZ)は,ビタミンK(VK)欠乏による凝固能異常をきたすことが知られている。小腸部分切除後CMZが投与された慢性腎不全患者において,集中治療室専従薬剤師がCMZによる凝固能異常の可能性を指摘し,各種検査値の確認,VK製剤の投与,および抗菌薬変更を提案することで重篤化を回避した可能性を示唆した1例を報告する。CMZ投与開始後15日目,創部出血を契機に測定されたPT-INRは14.84と凝固能異常を認めた。薬剤師は,術後の食事摂取不足によるVK摂取量低下の可能性に加え,CMZによるVK代謝阻害を指摘した。さらに,維持透析患者でありCMZ血中濃度上昇の可能性もリスク因子と考えた。医師へVK製剤投与とタゾバクタム/ピぺラシリン(PIPC/TAZ)への変更を提案した。また,PIVKA-II測定を提案し58,949mAU/mLと異常高値を確認した。CMZ投与中止後,PT-INR 1.17,PIVKA-II 31,852mAU/mLと改善を認めた。集中治療室専従薬剤師の早期介入は薬剤性有害事象の重篤化の予防に寄与する可能性を示唆した。

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