2026 年 29 巻 4 号 p. 843-850
目的:病院救命士による薬物療法支援の業務実態と薬剤業務関与に対する認識を明らかにし,教育内容や業務範囲検討の基礎資料とする。対象・方法:関西・北陸地域の病院救命士50人を対象に,Webアンケート調査を実施した。薬物療法支援時の確認事項を自由記載で求め,安全な薬物療法の確認枠組みである8R(正しい患者・薬・用量・経路・時間・記録・理由・反応)に基づき分類した。併せて,周辺業務の実施状況および教育への要望を調査した。結果:23人(46.0%)から回答を得た。確認意識は実施前に広く認められ,実施中・後では「正しい反応」への言及が多かった。周辺業務では薬剤運搬(65.2%)が最多であり,薬理学教育の充実を求める意見がみられた。結語:実施前の確認意識は高いが,継続的評価や記録には課題がある。業務の安全性を担保する制度的整理と教育目標の明確化および,継続的学習体制の構築が求められる。