日本臨床救急医学会雑誌
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原著
へき地診療所勤務医師に対する遠隔情報伝達技術を用いた学会参加援助システムの検討
奈良 浩介河野 正樹安田 是和鈴川 正之
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2000 年 3 巻 3 号 p. 333-337

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抄録

へき地・離島に勤務する医療従事者は物理的にも時間的にも学会に参加することが困難であるのが現状だが,現場に勤務したままで学会に参加することができればへき地・離島勤務という制限も緩和される可能性がある。実際にそのような方法が可能かどうかを1998年10月に第2回へき地離島救急医療研究会で試験的に実施し,後日,参加者全員からアンケート調査を実施し電話回線や画像伝送装置を用いた学会参加形式がへき地医療に従事者の支援策となるかどうかについて検討を行った。アンケート調査の結果,へき地・離島などの現場で参加した医療従事者の多くが今回のような学会参加形式に対して賛同し,今後もこのような学会形式を望む回答が多く得られた。しかしながら,実際に学会会場に来場しないことによる種々のデメリットも散見され,今後のさらなる検討が必要であると考えられた。

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© 2000 日本臨床救急医学会
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