2000 年 3 巻 4 号 p. 415-421
当救急部における1997年のcardiopulmonary arrest on arrival(以下CPAOAと略す)患者数は141例であった。そのうち65歳以上の占める割合は増加している。われわれは高齢のCPAOA患者の家族は本当に高次医療を受けることを希望しているのだろうか,という疑問を持つことがあるが高齢者で病院での死を迎えた家族の気持ちを知らずに今日に至っている。そこで今回,初療の段階で死に至った65歳以上の患者の家族を対象に自記式質問用紙を用いて調査を実施した。対象患者の年齢層は65〜69歳9名,70歳代31名,80歳以上32名。今回の調査結果から65〜69歳の患者の家族全員が患者の救命を望んでいるのに対し,70歳代,80歳以上と高齢になるに伴い救命への期待は低く,積極的な治療を望んでいない家族もいることが明らかになった。