2001 年 4 巻 1 号 p. 1-3
救急現場における負傷者の出血量を客観的に表現し,正確に推定することは,応急処置や搬送時の対応,指令室から通報者への指示に有用である。血液を用いて,道路,室内,衣類などさまざまな素材への広がりに関して実験した。また,日常の生活実用品を血液の広がりの客観的指標として用い,推定される出血量を算出した。その結果,各素材100cm2に広がる血液は,染み込まない素材のカーペットなどでは約30ml,アスファルトでは約20ml,綿Yシヤツでは約4mlと大きく異なった。血液の広がりによる出血量の推定にはアスファルト上か,カーペット上かなど素材の情報が不可欠である。また,通報時には雑誌,新聞を広げた大きさ,たたみ1畳など客観的な表現を用いることにより,より正確に出血量を推定できると考えられた。