軟性尿管鏡は未だ破損しやすい. 当院では2015年9月から開封時と手術終了時の点検内容を手術記録に記載するよう義務付け, 破損時は管理者が原因調査し術者へのフィードバックと使用終了か継続条件を指定している. 今回2015年9月-2020年6月に使用終了となったカールストルツ社製の新世代ファイバースコープ23本698件において使用回数, 破損内容・原因を調査した. 使用回数は最多経験者専用機39.4回その他28.4回で, 終了に至った破損は被覆剥離12, レンズ曇り4, 黒点2, 湾曲部動作不良3, 同時に2種以上の損傷2だった. 滅菌・保管・搬送で4本が使用終了となった. 非熟練者では熟練者の3倍以上の破損頻度だった. 破損につながる条件や操作に対して逐次きめ細かく修正・指導を重ね, 軽微な破損に対しては事例を指定することで使用回数を延ばすことができた.