2022 年 35 巻 1 号 p. 74-78
近年のmulti-parametric MRIとMRI-targeted biopsyの発展によって, 従来より精度の高い効率的なclinically significant cancerの検出が可能になってきた. さらに, 簡便にMRI/US画像融合が可能なソフトウェアも開発・上市され, MRIを基軸とした前立腺癌診断ストラテジー普及の追い風となっている. 一方で, 過剰診断・治療への危惧やMRI診断におけるinter-reader variabilityの存在, 現行のMRI-targeted biopsyの問題点なども少なからず表出してきた. 本稿では, これまでのmulti-parametric MRIおよびMRI-targeted biopsyの発展や現状の課題について整理し, 今後の方向性について考えてみたい.