Japanese Journal of Endourology and Robotics
Online ISSN : 2436-875X
腹腔鏡手術 (副腎・上部尿路)
腎盂尿管癌に対する腎尿管全摘除術下のリンパ節郭清術における郭清数の意義
山本 致之石津谷 祐加藤 大悟波多野 浩士河嶋 厚成角田 洋一福原 慎一郎野々村 祝夫
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2024 年 37 巻 1 号 p. 105-112

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抄録

【目的】リンパ節転移陽性の腎盂尿管癌は予後不良であり, 腹腔鏡下腎尿管全摘除術におけるリンパ節郭清術の治療成績を検討する.

【対象と方法】2010年1月から2021年12月に当院で腎盂尿管癌に対して腹腔鏡下腎尿管全摘除術を施行した151例を対象とした. pN陽性のリスク因子をロジスティック回帰分析で評価した.

【結果】リンパ節郭清術は125例 (82.8%) に施行され, 郭清リンパ節数中央値は10個 (範囲 : 0-33個) であった. pN陽性のリスク因子に関して, 脈管侵襲陽性 (P=0.034) とpT3以上 (P=0.049) は独立した因子であり, 郭清リンパ節数 (P=0.053) はpN陽性と関連する傾向にあった.

【結論】腎盂尿管癌に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術において, リンパ節郭清数が多いことはpN陽性と関連する傾向にあった.

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© 2024 一般社団法人 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会
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