Japanese Journal of Endourology and Robotics
Online ISSN : 2436-875X
Urologist at Work
近赤外線蛍光ナビゲーションを利用した腹腔鏡下医原性尿管閉塞再建術の手技
西澤 恒二八田原 広大吉田 徹清川 岳彦
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2024 年 37 巻 1 号 p. 190-194

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抄録

 医原性尿管閉塞に対する腹腔鏡下尿路再建術で, 蛍光尿管カテーテルとインドシアニングリーン (ICG) の尿路注入による近赤外線蛍光ナビゲーションを利用した手術手技を報告する. 傍大動脈リンパ節廓清術後に尿管の完全閉塞が判明した2症例で, 応急的な腎瘻留置から6カ月後に尿管再建術を行った. まず閉塞部までNIRCTM蛍光尿管カテーテルを留置し尿道カテーテルに固定した. 腹腔鏡下に展開しても瘢痕組織のため尿管を同定できなかったが, 近赤外線光観察で蛍光尿管カテーテルを同定できた. 更に尿管カテーテルや腎盂カテーテルからICGを注入し, 閉塞部位を描出して的確に尿管を剥離し吻合で再建できた. 後日行われる医原性尿管閉塞修復手術では瘢痕組織で尿管の同定は困難だが, 近赤外線蛍光ナビゲーションで克服できると考えられた.

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© 2024 一般社団法人 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会
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