2024 年 2024 巻 3 号 p. 65-69
技能検定や技能五輪の電子機器組立て職種において,はんだ付け作業は製品の品質を左右する重要な技能である.はんだ付け作業を指導する際,はんだごての当て方やタイミングなどは暗黙知であるが故に抽象的な教え方となっている.そこで本研究では,作業者がはんだごてを介して基板に加える力に着目し,基板への力の加え方を計測,解析し,定量化することを目的とする.技能検定3級基板を用い,熟練者と初心者を被験者として計測し,力の加え方について解析を行った.その結果,初心者より熟練者の方が基板に対して垂直に加える力が大きいことを定量的に示した.